自殺騒動まで報じられた猪野直樹元都知事。都知事でなければ、「作家」のみの肩書きが残るが、もはや発注する人はいない。
町田の閑静な住宅街。「印税収入、年間3000万円」だという猪瀬邸では、主の姿をすっかり見ない、と近隣の中年が囁く。
「知事のころは、警備員つきでジョギングしている姿を見たが、例の5千万騒動のころから見ませんねえ。まあ、見かけても挨拶してくれるような人ではないけれど」
猪瀬直樹の目撃情報が途絶えた。「今は、知人の家に宿泊しているはずです。まあ、事務所には連絡とれますし、とくにこちらから用事もありませんしね」とかつての出版社の担当は冷たい態度をとる。

事務所にも家にも立ち寄らない「逃避生活」を続ける猪瀬直樹に「暗殺計画」が浮上しているという情報をキャッチした。いったい、誰がなんのために、そのような計画を発動させるのだろうか。
ことの発端は、昨年5月。オリンピック招致に関して猪瀬直樹は、「イスラム教国が共有するのはアラー(神)だけで、互いに喧嘩しており、階級がある」と『ニューヨーク・タイムス』の取材で述べた。
「このことが、そもそもの発端ですが、いくつもの偶然が重なり、猪野元都知事は、『アサシン』(暗殺者)に狙われることになったのです」と周囲を憚りながら、右翼活動家が声をひそめる。いったい、どんな運命の組み合わせで、この元大物作家、堕ちた都知事は狙われることになったのか。

都庁詰め記者が言う。
「徳州会にガサ(捜査)が入れば、石原慎太郎にも当然、ほこ先は向いてくる。そうなる前に、キーマンの猪瀬を葬り去ろうという計画だ。もともと猪瀬は、東京五輪招致に成功して調子に乗りすぎていて、森元首相の東京五輪組織委員会の会長就任に反対したり、経済産業省主導のエネルギー基本計画案に盛り込まれた原発の新増設に真っ向からノーと言っていたので、政府中枢から疎まれていたのは確か。経済産業省の官僚から石原に『猪野をなんとかしてくれ』と泣きつかれたと言われています。加えて、震災が起きた年、11年の選挙での徳州会からの借り入れ金が囁かれており、そのことに検察が触れる前に猪瀬を消そうという動きがあるのです」

政治の世界は一寸先は闇。かつて、何人もの政治家たちが「自殺」という名目、実際は殺されて舞台を去った経緯を忘れてはいけない。
昨年の12月25日にツイッターで『昨日12月24日、辞職を申し出、都議会本会議でご同意をいただいたところです。ご迷惑をおかけした都民、国民の皆様にはたいへん申し訳なく思っています。しばらくは、自ら深く反省し、静かに振り返る時間を持ちたいと思います』と書き込んでから行方がわからない猪瀬氏。
事務所に問い合わせても「普通にすごしています。居場所は言えません」の1点張り。

徳田虎雄の元側近、能宗氏が検察への上申書で、石原氏が選挙のときに4億円も徳田サイドから引き出したとの情報もある。
「実は徳田ファミリーは、韓国系の医師の面倒も多数見ており、韓国マフィア系のヒットマンを石原に紹介するなんていうのはたやすい。猪瀬はもう、命が風前の灯火かもしれない」(事情通)
在宅時のみ、SPがたたずむという猪瀬宅。だが、家に立ち寄ったのは今年に入って数回とも言われる。
「都内の個室病院に入っているともいわれています。まあ、マスコミが接触できるとすれば、検察に呼ばれたときかもしれません」(同)
さて、猪瀬を狙うヒットマン部隊は本当に暗躍するのか。なんだかんだいっても、東京五輪招致の立役者。この話が都市伝説であることを願いたいが。

(鹿砦丸)