2月2日、お笑いコンビ“ずん”のやす(42)がフジテレビのバラエティー番組「とんねるずのみなさんのおかげでした」の収録中に事故に遭い、第2腰椎破裂骨折などのケガを負ったと報道があり、「まだそんなことをしているのか」と識者をあきれさせた。
サンケイ・スポーツの記事を引用すると、2月2日午後5時ごろ起きた事故は以下のようなものだ。
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やすはゲレンデで水上スキー用のゴムボートに乗って、 タイムを競うゲームに挑戦。約150メートル滑り下り、雪のスロープで減速して停止するはずだったが、勢い余ってスロープを乗り越え、約4メートル転落して小屋に激突。 腰を強打した。相方の飯尾和樹(43)も収録に参加していた。 やすは新潟県内の病院に救急搬送され、「第2腰椎破裂骨折 第1腰椎両側突起骨折等」と診断された。3日早朝に都内の病院に搬送され、本格的な治療を受ける。
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同番組では、過去にも“人間大砲”で骨折事故が起きていたことなどから、「とんねるずを永久追放しろ」「悪ふざけを子どもがまねしそうだからやめてほしい」「弱い者イジメをして笑いをとってるから見てて気分が悪い」など、とんねるずへの批判も数多く寄せられている。
91年にはノリで「木梨が死んだ」というニュアンスの放送をして、クレームが殺到したこともある。
遡れば、八○年代にフジテレビはひとつのターニングポイントを経験している。七○年代に視聴率が低迷し、日本テレビにもTBSにも視聴率でもスポンサー獲得戦でも勝てない。そこで、八一年に「母と子のフジテレビ」から「楽しくなければテレビじゃない」と大きな方向転換をして局の方向性を改め、現在に続くバラエティ番組中心編成を重きにした「軽チャー路線」に路線変更した。
この時期に「笑っていいとも!」や「オレたちひょうきん族」などの番組を生み出した結果として視聴者の支持を集めて、翌年には年間視聴率三冠王を獲得した。
八五年には、現在の「AKB48」の前身とも言える、秋元康氏がプロデュースした女性アイドルグループ「おニャン子クラブ」が「夕やけニャンニャン」という番組から誕生し、一大ブームを巻き起こす。八六年四月には、それまでの8マークから、目玉マークにロゴマークを変更、翌八七年からは「FNSの日」(「FNSスーパースペシャルテレビ夢列島」「平成教育テレビ」「27時間テレビ」)が始まった。この時期に、「カルチャー路線」としての基礎は固まったのだ。しかし視聴率さえとれればという姿勢は、今もなお色濃く受け継がれ、悪い面が出ることが多い。
「もう視聴率のためならなんでもあり、という時代じゃないでしょう」(メディア研究の学者)
「ここにきて、本当に反省しないと本当に放送免許をはく奪されるぞ」(別のテレビ局)
肝に銘じたほうがいいい。ちなみにフジテレビの腐った体質は、別の取材チームが3月6日発売の「紙の爆弾」4月号に詳しく展開する予定だという。今から楽しみにしよう。
(渋谷三七十)